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”甲板”のようなデッキが2軒を繋ぐ二世帯住宅

もともと両親の住まいが建っていた土地と、祖父の代からのアパートが建っていた土地を一体化させ、親世帯と子世帯が暮す二世帯住宅を建てることに。
約160坪と広々としながらも複雑に変形した土地を活かすため、二世帯を左右に分離させたプランを採用。
親世帯は平屋、子世帯は二階建てとした。
子世帯のリビングからまるで舩の甲板のように広がる120㎡ものウッドデッキは平屋の親世帯の屋根まで伸び、ふたつの家を繋いでいる。

子世帯は、2階にダイニングキッチンとデッキへと繋がるリビング、1階に玄関、寝室、子供室にバスルームを配置。
玄関の隣はご主人の趣味である車いじりを楽しむガレージとなっており、親世帯との緩衝地帯のような
存在にも、コミュニケーションの場にもなっている。

親世帯は平屋の3LDK。
リビングダイニングは天井が高く、南側には大きな窓を配して明るく開放的な空間に。
お母様の要望であった、リビングと同じくらい広い納戸もつくった。

地形を最大限に活かし、2つの世帯の距離感をうまくコントロールすることで、親世帯、子世帯ともに居心地の良い住まいが実現した。

”甲板”のようなウッドデッキ

”甲板”のようなウッドデッキ

子世帯の2階リビングから親世帯の屋根まで伸びた、広さ120㎡のウッドデッキ。
リビング側の約3分の1のところまで大きな屋根が張り出している。

外観 俯瞰

外観 俯瞰

建物もウッドデッキも、変形した土地に合わせて*雁行型の配置となっている。

*雁行型…住戸を斜めにずらして建てる形式のこと。雁が並んで飛んでいる様に見えることからこの名が付いた。

外観

外観

親世帯の庭にはみかんやゆずの果樹のほか、「ハンカチの木」などの珍しい植物も。

親世帯、子世帯ともに庭の手入れはお父様の担当。

子世帯リビング

子世帯リビング

子世帯の2階は、スキップフロアで緩やかに繋がったワンルームのLDK。

リビングとテラスはフラットに続いている。

構造を表した天井は緩やかな勾配があり、ダイナミックな空間に。

子世帯リビング

子世帯リビング

リビングから一段下がったところにダイニングキッチンが。

子世帯キッチン

子世帯キッチン

木の質感を重視した、インテリアの一部のようなオープンキッチン。
キッチンの壁はタイル貼りにして硬質感をプラスした。

子世帯ダイニング

子世帯ダイニング

ダイニングとキッチンはリビングから一段下がっているため、天井が高く開放的。
ダイニングからは1階のガレージにある車が見える。

1階子供部屋

1階子供部屋

ダイニングの下に位置する子供部屋は天井が低い。

将来、真ん中で仕切って二部屋にすることも考慮して、ドアも窓も左右対称に。

1階ベッドルーム

1階ベッドルーム

子世帯夫婦のベッドルーム。
2階では一段上がったリビングの下に位置しているため、天井が高い。

1階バスルーム

1階バスルーム

浴室とトイレ、洗面所が一体化したスタイルのバスルーム。

玄関からガレージを見る

玄関からガレージを見る

玄関にはガレージの愛車を眺めることができるピクチャーウィンドウを配した。

玄関

玄関

天井高のある、広々としたエントランス。

2階の様子までうかがうことができる。

ガレージ

ガレージ

親世帯と子世帯の中間に位置するガレージには、ご主人の愛車のヴィンテージカーが。

趣味の車いじりを存分に楽しむ、ご主人のための”城”。

外観

外観

親世帯と子世帯、ふたつの住まいをガレージとウッドデッキが繋いでいる。
中間に緩衝スペースがあることで、適度な距離感を保ってお互いが心地良く生活できる。

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ユーザー

インフィールド一級建築士事務所
東京都 建築家

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