地下から2階までを縦に貫く中庭を「PATIO(パティオ)」とし、内部空間に開放感と一体感を与える存在に。
主空間となる2階LDK、1階和室、地下のプライベート空間、全ての居室がこのパティオと繋がっている。

キーストンプレートで周囲を囲まれた閉ざされた内部だが、パティオの存在によって別世界とも言える開放感がある。

左手のウッドデッキは、2階と1階の階層の中間に設けたルーフテラス。

主空間となるLDKは、最も明るい最上階に配置。
パティオから光と風を取り込む、開放的な空間。

LDKは間仕切りのない一室空間。
キッチンのトップライトからも光を取り込む。

地下から2階まで、パティオは階段で繋がっている。
2階からルーフテラスを介して、1階和室の露地へ。

2階は中庭に面して全面ガラス張り。
1階には玄関と和室がある。
1階に浮かぶように置かれた2階は、1階の空間にとって屋根のような存在に。

茶会を開けるよう、端正な床の間を持たせた和室。

和室のガラス扉の向こうには、テラスを介してパティオが広がる。

パティオは、茶室においては露地(茶庭)としての意味を持つ。

地下には、1階と2階の中庭と連続するように地下庭をつくった。

これにより、地下から空まで続く”パティオ”となる空間が生まれた。

地下から上部を見上げた先には、空が広がる。

ベットルームからテラスを介してバスルームを見る。
寝室の向こうには、テラス挟んで水回りが。

パティオによって、地下とは思えないほど光で満たされた空間が実現。

ベッドルームと書斎はワンルーム。
ベッドスペースと書斎の間にコンクリートの間仕切りを設けた。

ベッドルームにある書斎。

地下でありながら外に居るかのようなバスルーム。
外部からの視線は気にせず、露天風呂のとような開放感を味わえる。

和室がある1階に玄関を設けた。

外部からの視線をシャットアウトした2階と地下に対し、1階部分には外部との繋がりを持たせた。

ポーチからは、土間を介してルーフテラスと、そこから上下につながる階段が見える。

東側の道路に面した外観。
東以外の三方向は隣家に囲まれている。
中の気配が外に漏れないようにという建て主の希望通り、外部に対し閉ざした家としたが、最低限の通風を確保するため、外壁の一部を電動で開閉可能なようにしつらえた。
写真:小川重雄写真事務所 http://ogawa-studio.com/