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投稿記事
奈良市にある大正時代に建てられた住宅のリノベーション。建物は主に借家として用いられ、何度かの増改築を経て空き家になり放置されていました。雨漏りや蟻害によって柱・梁や土壁が深刻な被害を受けており、庭に増築された水廻りと伸び放題の樹木によって鬱蒼とした状況でした。建替えも検討しましたが、3面道路後退の影響で同規模の建物が建たないことや、お施主様が町屋に住みたいという強いご希望をお持ちだったことからリノベーションを選択しました。しかし土壁を耐震補強し伝統構法で修復するためには新築を超える時間や費用が必要です。また家全体を断熱補強・高気密化すると屋内と屋外が緩やかに繋がった町屋らしい雰囲気も壊れてしまいます。そのためコンパクトな居間を家の中心に据えて現代的な工法で耐震補強・断熱補強を行ない、その周りを玄関・収納・ガレージ・縁側・トイレ・書庫・階段から成る半屋外の「透き間」で囲んだ入れ子状の間取りとすることで、コストを押さえつつ、屋内・半屋内・屋外の3つの領域が重なり響きあうような、町家の雰囲気を引き継いだ住まいを設計しました。
YYAA 山本嘉寛建築設計事務所 大阪府 建築家
- バーコーナー
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料理とおもてなしを愉しむ巨大キッチンのある家
延床面積約43坪、三階建ての家を知人から買い取り、リフォームすることにした建て主。 ご夫婦が特にこだわったのはキッチン。 奥様は料理が好きでおもてなし上手、ご主人はカクテルを作るのが趣味だという。 そこで50㎡を超える2階全体をワンルームのLDKに。 間口2.8mの巨大なキッチンを設けた。 キッチンは業務用のオーブンやハイカロリーバーナーまで備えた本格仕様、さらにその向いの壁には数々のリキュールやスピリッツが並ぶバーコーナーもある。 料理とお酒を存分に楽しむ、贅沢な空間となった。 1階には広々とした庭付きのバスルームや和室、3階には寝室を配置。 構造に関わる部分はできるだけ変えず、上から新しい材で包んで空間を一新。 個室の間仕切りは取り払い、大らかな空間をつくった。 大きなワンルームの空間のなかにも、床材や床の色に変化をつけて空間の性格ごとに領域を演出。 空間にメリハリが生まれ、広がりを感じられる。 大胆なプランで、建て主のライフスタイルと好みを表現した住まいが完成した。 ご夫婦揃ってキッチンに立ち、おもてなしを愉しむことだろう。
長谷川洋平 / 長谷川大輔構造計画 東京都 建築家
大人も子供も楽しめる「遊び場」のような家
都内の住宅地にある3階建ての家。 建て主の希望はご夫婦と3人のお子様、家族それぞれがくつろぎ、楽しめる空間。 お子様がのびのびと遊べるようなセカンドリビングが欲しいというのも要望のひとつだった。 そこで、斜線や建蔽率などの条件を考慮したうえで最大限のボリュームを確保。 1階全体をLDK、2階を水まわりと子供スペース、3階を寝室とした。 2階は、お子様がわくわくするような空間。 吹き抜けの空間を、当初の要望だったセカンドリビングというより、フリースペースとしてフレキシブルに活用できるようにした。 階段の下には、なんと1階と2階を繋ぐ大きなすべり台が。 子どもたちはほとんど階段を使わず、すべり台で上下階を移動しているのだそう。 約15㎡の空間には可動式の机と大きな本棚を置いて、スタディスペースや図書室のようにも使える。 大人のための「遊び場」は、1階LDKにある。 ダイニングキッチンは建て主行きつけのバーをイメージした落ち着いたしつらえ。 キッチンカウンターや壁面の素材にもこだわった。 素材感ある空間に整然と並べられたグラス、温かみある間接照明…。 バーさながらの雰囲気ある空間でお酒を飲んでいると、本当にくつろげると建て主は話す。 大人も子供も毎日を楽しみ、癒される、家族全員のための遊び場のような住まいが完成した。
LEVEL Architects 東京都 建築家