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投稿記事
高梁川の東側にあたるこのエリアは、豊かな水に恵まれ昔から水田が拡がり、焼杉に漆喰壁の農家住宅が点在していました。近年幹線道路が整備され、市中心部へのアクセスが便利になったことにより、急速に住宅が立ち並ぶようになりました。この敷地は南北に住宅が迫っていますが、西側の土手方向には大きく拡がりがあり、この拡がりを住宅に取り入れることを端緒に設計を進めました。黒の下屋部分には水廻りを集め、また白の2層部分には各居室を集め、中央の吹抜け空間を介して南北明快に分けています。延床約28坪程度とやや小さめの住宅ですが、中央に大きな吹抜け空間を作ったり、各部屋をあまり間仕切らずに開放的な作りとすることで、28坪とは思えない程の拡がりを感じれるようにしています。外観はこのエリアに昔から佇む焼杉に漆喰壁の住宅の外観を踏襲し、歴史の延長線上に位置するデザインとしています。
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築50年の木造建築を改装した建築家の自邸
東京郊外の住宅地に建つ建築家の自宅兼事務所。 父が建て自身も子供の頃から暮してきた築50年超えの木造2階建てをリフォーム。 思い出を携えながら、さらにあと50年、安心して暮らせる住まいをつくった。 古い建物なので鉄筋は入っておらず、柱が細く腐朽も目立ち、構造的に問題が多かったが、これまで住んできた経験から構造の弱いであろうところは予想できた。 問題のある木部を入れ替え、1階の床は鉄筋入りのコンクリートで土間を打って補強した。 内装も仕上げ直した一方で、天井に現れている小屋組みは50年前のまま残した。 1階はオフィスと打ち合わせコーナー。 白を基調としたシンプルでシャープな空間とした。 2階はLDKと主寝室、子供室を配したプライベートなスペース。 天井と壁はグレーに塗装したシナ合板で、木目の表情が古い小屋組みと馴染む。 「古さ」や「思い出」と、「新しさ」や「未来」。 新・旧の魅力が織り交ざった住まいで、50年先を見つめながら新しい暮らしが始まっている。